講習会 第1章「近視」とは 2-3近視の症状 2-4近視の矯正Ⅰ
本日は先日受講した認定眼鏡士の更新のための講習会について紹介します。
2018年度の神奈川支部の講習会概要
◆1時間目(120分) VRの時代に於ける眼鏡技術者の立ち位置
◆2時間目(60分) 近視
※受講した専門的で複雑な内容をできるだけかみ砕いて紹介するので内容が少し異なってくると思います。
また、簡略化が困難な場合は省略する場合もあります。
近視
第1章「近視」とは
1.近視の定義
2.近視の分類
①成因による分類
②度数による分類
③近視の症状
④近視の矯正(補正)
第2章強度近視に伴う合併症と病的近視
第3章小児の視力、屈折検査
第4章近視の原因、進行予防の研究
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2-3.近視の症状
近視は近くは良く見えて、遠くがあまり見えないというのが主な症状です。
近視には「遠点」というピントが合うことで良く見える距離があります。
「遠点」より遠くの距離はピントが合わない為良く見えません。
「遠点」は近視度数の逆数で計算することができます。
例えば-2.00の近視ならば【2÷100=0.5】となり眼から50cmの距離にピントが合う事になります。
つまり-2.00の近視の眼の人は裸眼の状態だと50cmより遠くの距離は、はっきり見る事ができません。
また、近くにピントが合っているからと言って、メガネを掛けずに長期間近くを見ると、眼の筋肉に異常が起り、正面を見た状態で、他人からは視線が外側にずれて見える「外斜視」になるという研究結果があるそうです。
2-4.近視の矯正(補正)
①メガネ
メリット(コンタクトレンズと比べた場合)
・掛け外しが簡単
・角膜への傷や感染症の心配がない
・カラーレンズで眩しさや、眼に有害な光をカットできる
・斜視や斜位の補正である「プリズム補正」ができる
・顔の印象を簡単に変える事ができる
デメリット
・視界の歪みなどで違和感がでる場合がある
・スポーツ等の場合は破損する可能性がある
・顔の印象が変わる
・掛けているのが煩わしく感じる場合がある
②コンタクト
メリット
・視界の歪みが少ない
・遠くを見る視力に優れている
・角膜の病気の場合などに適している
デメリット
・使用方法が適切でないと感染症になる
・角膜へのダメージがある
・アトピーやドライアイの場合には適さない場合がる
・破損の危険性がある(主にハードコンタクト)
・遠くに度数を合わせると、近くを見る時に負荷がかかる
・プリズム補正ができない
③オルソケラトロジー
※睡眠時に特殊なハードコンタクトを装着し、角膜の形を変形させることで、一定期間近視の度数を少なくする療法。
2009年に認可された。
メリット
・裸眼で過ごせる
・装用を止めれば元の状態に戻せる(外科手術と比べて)
・近視の進行を遅らせる可能性がある。
デメリット
・強度近視には対応していない
・アトピー、ドライアイの場合には適さない場合がある。
・費用が高額
・定期的に診察が必要
・歪んで見える場合がある
・20未満は適さない場合がある。
・眼科医からの許可がでない場合がある