宮澤良平
視力と認知機能の関係
本日は視力と認知機能の関係について紹介します。
視力が低下しているのに、メガネやコンタクトを使用しなかったり、使用していても低い視力のままの生活を続けていると、認知症になるリスクが増える可能性があります。
また、そのほかにも様々なリスクが増える場合があります。
視力は少しづつ変化するので、ご自分では視力が低下していても気が付かない場合が多くあります。
周囲が気が付いてあげることも大切です。
「遠くは見ないから、見えなくてもいい」と考えている方は特に注意が必要です。
まずは、眼病の早期発見のためにも眼科を受診することをおすすめします。
認知症のリスクの増加
眼から入る情報量は全体の情報の8割程度と言われています。
視力が低いまま生活を続け、眼から入る情報量が減少すると、脳への刺激が減少することで認知機能の低下の原因になります。
視力の低下している人は、視力が良好な人の2倍程度、認知症になりやすいという研究結果もでているそうです。
視力が良好な場合でも、近くが見えていない場合もあるので、遠くと近くの両方が見えていることが大切です。
うつ病のリスクの増加
遠くや近くが見えにくいと、様々な事への意欲の低下につながる場合があります。
・新聞や雑誌、本を読む
・年賀状や手紙を書く、読む
・写真や絵を見る
・風景を見ながら散歩をする
・裁縫や工作等の趣味
・テレビの視聴
・表情を見ての会話
等が挙げられます。
その場合、様々な事への興味や関心が低下したり、様々な欲求を諦めることで、うつ病のリスクが増加するそうです。
逆にうつ病が原因で視力が低下することもあり、うつ病の改善と共に視力の低下が改善する場合もあるようです。
怪我のリスク
視力が低下した状態だと、高齢な方の場合は特に段差につまづきやすくなったり、階段の踏み外しや、転倒などのリスクが増える場合があります。
度数に左右差がある場合には立体感や遠近感が低下するので注意が必要です。
怪我をしてしまったり、怪我の危険性があると、体を動かす機会が減り、体の機能が低下し、さらに怪我のリスクが増えるという悪循環も発生します。
睡眠障害のリスクの増加
視力が低下した状態は、光が網膜に届きにくくなることでホルモンバランスが乱れ、睡眠障害、不眠症などのリスクも増加するようです。
また、睡眠不足によりさらに視力が低下するという悪循環も発生します。
負の相乗効果
以上のリスクはそれぞれが影響を与え、負の相乗効果が発生する場合があります。
例えば、睡眠障害とうつ病が相互に影響を与えたり、認知機能の低下が怪我のリスクを増加させたりなどが挙げられます。
早めの対策
メガネは度数が進行してから初めて使用すると慣れにくい場合があります。
特に遠近両用メガネや老眼鏡は、お歳を重ねてから初めて使用すると、必要な度数が強く、慣れにくくなります。
お年を召してから初めて使用する場合は、弱い度数から段階的に適切な度数に変更していく方法もあります。
ご自分では遠くや近くが適切に見えているかどうかわからない場合もあるので眼科や、メガネ店で度数測定が必要です。
心当たりがある場合は
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