宮澤良平
視力検査 健康診断とメガネ店の違い
基本的に学校や会社の健康診断や免許の更新、人間ドック等での視力検査は視力の数値(視力1.0等)を測るだけですが、メガネ店では視力の数値に加え、快適に使用できるメガネの度数を測ります。
健康診断等での視力検査
基本的に視力が低下していないかどうかの検査になると思います。
多くの場合で、覗き込むタイプの視力を測定する機器で、日常で裸眼の方は裸眼、メガネを使用している方はメガネの使用時の視力、または両方を片眼と両眼で判定します。
基準は(A1.0以上)B(0.7~.9)、C(0.3~0.7)、D(0.3未満)となっています。
視力が1.0未満(B判定以下)の場合はメガネが必要な場合や使用しているメガネの度数が適切でない場合や眼病の場合があるので、眼科の受診をおすすめします。
また視力が1.0以上(A判定)でも遠視や斜視、斜位、メガネが適切でない等が原因で眼が疲れやすくなり、眼科の受診やメガネが必要な場合もあります。
メガネ店での視力検査(度数測定)
一般的なメガネを作成するときの測定(度数測定)は、覗き込んでみる「オートレフラクトメーター(オートレフ)」という機械で目安の度数を測定します。
次に、メガネ装用時の視力や裸眼視力の数値を測定し、目安の度数を参考に瞳孔間距離、利き目、近視、遠視度数、乱視度数、乱視軸、プリズムのそれぞれの理論的な完全矯正値と左右のバランスを測定し、快適に使用できる度数決定します。
快適に使用できる度数は、お客様の装用感に加え、メガネの使用履歴や使用環境等をお聞きして決定します。
オートレフラクトメーター
各視力検査の注意点
視力は疲労や睡眠不足といった体調で数値が変化します。
また、覗き込むタイプの視力を測定する機器は覗き込むという不自然な見方が原因で起こる「器械近視」という数値が誤って測定される状態になる可能性があります。
健康診断等の注意点
視力検査が覗き込むタイプの機器で行われる場合は器械近視の影響で視力が低く測定される場合があります。
しかし、「器械近視」の影響で視力が低く測定されたかどうかはわからないので、検査結果がB判定以下の場合は眼科の受診をおすすめします。
器械近視の対策としては、適切な睡眠や眼を休めること、検査中はリラックスして遠くを見ようとする等の方法が挙げられます。
メガネ作製時の注意点
オートレフの測定結果は必ずしも正確ではないので、そのままの度数でメガネを作成してしまった場合、殆どの場合で快適に使用できないと思います。
覗き込んで度数を測定する視力表やオートレフ、フォロプター(レフラクターヘッド)の数値は参考にするだけで、最終的にはテストフレームを使って実際の見え方に近い形で度数の決定をする必要があります。
フォロプターまたはレフラクターヘッド
テストフレーム
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