宮澤良平
覗くタイプの視力検査の仕組み
本日は覗くタイプの視力検査機器の仕組みについて紹介します。
覗くタイプの視力検査機器には大きく分けて3種類あり、
免許の更新や健康診断等で視力を測定する「自動視力計」とメガネの度数を自動で測定する「オートレフラクトメーター」、メガネの度数測定時のレンズ交換が効率化されている「フォロプター(レフラクターヘッド)」があります。
自動視力計
免許の更新や健康診断等で視力を測定するときに使用します。
機器を覗き込み、ランドルト環と言われる輪の切れ目や平仮名などが識別できるかどうかで1.0等の視力の数値を測定します。
一般的な視力検査は3mか5mの距離が必要ですが、覗き込むタイプなら省スペースで設置ができます。
また、機器によっては自動化されていて、被検者のみで測定できるものもあります。
自動視力計イメージ図
オートレフラクトメーター
眼科やメガネ店でメガネの度数を測定するときに使用する機器です。
眼に赤外線をあて、その反射で近視、遠視、乱視の度数の測定を行います。
1.0等の視力の数値は測定されません。
機器によっては、タッチパネルを一度タッチするだけで自動で測定できます。
また、測定結果をそのままメガネの度数として採用することはなく、測定された数値を参考にして人の手で測定するのが基本です。
オートレフラクトメーター
フォロプター(レフラクターヘッド)
メガネの度数は、「様々な指標」を「様々な度数」で「適切な順番」で見て頂き、その見え方を確かめることで測定します。
フォロプターはそのレンズの入れ替えや順番等を効率化して度数を測定することができます。
機器によっては、画面上でボタンを選択するだけで測定できるものもあります。
フォロプター(レフラクターヘッド)
覗くタイプの機器のデメリット
覗くタイプの機器全般は、覗き込むことで「器械近視」といわれる状態になることがあります。
器械近視とは、覗き込むという不自然な見方が原因で、意図せずにピントが近くにあってしまう状態のことです。
その状態では、測定結果が正しくでません。
基本的に視力は低く測定され、度数は眼に対して強く測定されます。
眼が疲れやすく快適でないメガネの原因の一つはこの器械近視が原因です。
覗くタイプの視力検査(自動視力計)のコツ
①適度な睡眠と眼の休息
視力は睡眠の質や時間、疲労、ストレスや、パソコンやスマホの使用、読書等、眼から近い距離を長時間見た等の場合は、視力の数値に影響がでる場合があります。
明るすぎるところや暗いところでの作業は特に注意が必要です。
十分な睡眠や検査の前日から眼を休ませる等で良好な視力がでる場合があります。
②リラックスして遠くにピントを合わせる
確実な方法ではありませんが、できるだけリラックスして緊張せずに、遠くにピントを合わせるように意識することで「器械近視」の状態を緩和できる場合もあります。
メガネの度数測定の注意点
器械近視を考慮し、実際のメガネの装用時に近いテストフレームを用いて測定する必要があります。
10分程度の短時間で度数が測定されている場合には注意が必要です。
テストフレーム
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