※メガネの通信販売について
- 宮澤 良平
- 2016年1月10日
- 読了時間: 3分
近年インターネットの普及により、様々な商品、サービスが通信販売にてお買い求めいただけます。
メガネも様々なサイトでお買い求めいただけます。
しかし、度の入ったメガネはファッションアイテムであると同時に、医療機器でもあります。
認定眼鏡士を認定・教育している日本眼鏡技術者協会では
『認定眼鏡士が、眼鏡の通信販売・ネット販売を行っていることが判明した場合、本人に警告書を送付して、なお、改善されない場合は資格を取り消す事にする。』と定めています。
それは、メガネを販売する上で必要な事が、通信販売ではできないからです。

認定眼鏡士の通信販売が禁止されている理由
※法律で禁止されている訳ではありません。
◆測定
メガネレンズを作る上では、様々な測定が必要です。
度数がわかっていたとしても、レンズの視線が通る位置である「アイ・ポイント」はフレームとお客様の顔によって位置が変わっていきます。
アイポイントのずれは、物の見える位置がずれたり、度数そのものが変化してしまったりします。
フレームを掛けた状態で測定する必要があります。
◆フィッティング
メガネフレームは、製造された状態ではほとんどが未完成な状態です。
お客様の顔に合わせて初めて完成されます。
通信販売業者のなかには、「不具合は他店に行って直してもらって下さい」と言っているところもあるみたいですが、かなり無責任な言動です。
◆メンテナンス
掛け外す必要があるメガネは、必ずと言っていいほど、微妙なずれが少しずつ蓄積されていきます。
そのずれは見え方に影響していきます。
その大事な作業を他者に丸投げするのは、無責任であると言えます。
以上の様にメガネは対面販売でしか、販売してはいけない商品です。
しかし、サングラスや伊達メガネは、メガネ屋以外のお店でで販売されています。
それは、サングラスや伊達メガネの商品区分が「雑貨」だからです。
ここで言う「メガネ」の商品区分は「一般医療機器」であり、雑貨ではありません。
雑貨のメガネと一般医療機器のメガネの区別の仕方
①フレームに原産国、フレームサイズ(50□19-135等)、メーカーや型番の記載があるかどうか。
②レンズの取り換えが可能かどうか。
③価格
※例外もあります。
まとめ
ファッションアイテムとしてのメガネを伊達メガネで掛ける事は何の問題もありません。
しかし、度付のメガネは眼だけでなく、脳にも影響が及びます。
眼と脳は神経で繋がっていて、眼で見た情報が脳に伝わり、脳で修正され、「見える」事が知覚されます。
適切でないメガネでは脳の修正量が多くなり、脳に負担を掛ける事になります。
眼と脳を守るためには、適切なメガネを販売しているお店を選ぶことが必要です。
次回は眼と脳の関係について紹介します。
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