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SS級認定眼鏡士 実技試験編

  • 宮澤 良平
  • 2016年1月5日
  • 読了時間: 3分

本日は昨年に引き続き、公益社団法人日本眼鏡技術者協会が認定している、日本国内における唯一のメガネ店の資格「認定眼鏡士」のSS級の実技試験について説明します。

※私が実技試験に合格したのは平成27年度ですので、平成27年度時点の情報になります。

 特に加工の実技試験は平成28年度から内容が変わるそうです。

SS級認定眼鏡士とは META DATA DATA

StartFragmentSS級認定眼鏡士になるには、

①3年制(相当)または4年制以上の眼鏡専門学校の卒業試験に合格

②2年制以上の通信制学校を修了し、過去の実務経験と合わせて5年を経過したのち、学科試験に合格

③高卒5年、短大卒3年、大卒1年以上の勤務経験があった上で学科5教科、実技3教科の資格試験に合格EndFragment

 実技3教科

実技試験は「測定」「加工」「フィッティング」の三つです。

「測定」

眼鏡学校の生徒の眼を実際に測定し、100点満点の減点方式で行います。

かなり細かいところまで採点されるので、普段通りの測定では、合格できない場合もあるかもしれません。

具体的には、眼位のテストを行い、基本的な検査方法で各眼の完全補正値を測定し、最後にバランステストを行います。

 完全補正値とは、視力が一番でる範囲で目に負担の少ない度数のことです。

実務では完全補正値から、左右のバランスとり、さらに過去のメガネ履歴や、ライフスタイルを加味して加減を行い、メガネの度数を決定します。

試験時間は30分ですが採点を行う眼鏡学校の先生いわく「5分、10分で測定が終わる事は理論的にありえない」だそうです。

「加工」

基本的にフチが全部あるメガネというのは、「指定された度数の丸いレンズ」を「フレームのレンズの形」に機械で削り、ヤゲンという山をたてて、フレームの溝にはめる様にして、完成します。

加工の実技試験では支給された丸いレンズを、指定された各数値に沿って、店にある機械で試験用のフレームのレンズの形に大きめに削ります。

その後、手作業で、グラインダーという、自動で回転する磨ぎ石でヤゲンを作り、フレームにぴったり入るサイズまで削ります。

店の機械で削る際にはヤゲンは作らず、平たく削ります。

制限時間30分以内に、ヤゲンの角度、ラインを的確に仕上げ、的確な大きさで削るのは、実務だけではなかなか難しい技術です。

採点方法は100点満点の減点方式で、フレームとレンズの様々な評価項目で減点されます。

「フィッティング」

指定されたメガネを、試験会場で準備されている、実際の人間の型を使ったシリコン製のマネキンの顔に、各種メガネ専用の工具を使い、的確に合わせる試験です。

鼻パッドの位置や角度、腕の角度、耳の後ろの内側と下側に向かった曲がり具合、眼に対するレンズの距離や角度など様々な評価項目があり、実技試験では一番難しいとも言われています。

マネキンの左右の眼の高さや、耳の高さ、耳の後ろの形が異なり、かなり複雑な調整が必要になります。

SS級認定眼鏡士はメガネを作る上で必要な基本的な知識と技術がないと取れない資格です。

しかし、認定眼鏡士の資格が無くてもメガネ屋として営業はできるのが現状です。

認定眼鏡士の資格は、お客様が安心してお使いできるメガネを提供している「ひとつの基準」になる資格です。

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