眼科学「点眼薬」①
2017年度の神奈川支部の講習会概要
◆1時間目 視機能検査の実地法(その3:応用編)
◆2時間目 眼科学「点眼薬」
◆3時間目 ハイカーブ眼鏡への対応
本日は先日受講した認定眼鏡士の講習会の
眼科学「点眼薬」
について紹介します。
前回同様、できるだけわかりやすく紹介するよう努力します。
2017年度の神奈川支部の講習会
眼科学「点眼薬」
目次
Ⅰ医薬品
Ⅱ点眼薬
Ⅲ検査用点眼薬
Ⅳ治療用点眼薬
※内容は個人的に噛み砕いてるので実際の講義の内容と若干異なっています。
Ⅰ医薬品
・一般用医薬品
コンビニや薬局で購入できる医薬品です。
種類によっては薬剤師による説明や文書での情報提供が必要です。
・医療用医薬品
医師の処方箋が必要な医薬品です。
一般用医薬品より、効き目も副作用も多くなっています。
Ⅱ点眼薬
1歴史
起源
古代エジプトの目ヤニに集まる虫よけの軟膏が起源とされています。
日本での歴史
室町時代
・水で薄めて使用する「清眼膏」や「雲切眼薬」が販売される。
江戸時代
・目洗い薬として「井上目洗薬」や「真珠散」が販売される。
幕末
・現在の目薬の原型である「精錡水」が販売される。
・トラコーマ(感染症)の流行で需要が高まる。
明治
・田口参天堂(のちの参天製薬)が「大学目薬」を販売する。
・信天堂山田安民薬房(のちのロート製薬)が「ロート目薬」を販売する。
昭和
・「ロート目薬」がスポイト式になり衛生面の改善する。
・参天製薬が現在と同じプラスチック製容器の「スーパーサンテン」を販売する。
2使用上の注意
①容器を開ける
・手を洗う
・点し口は触らない
・キャップは清潔なところに置く
②点眼
・容器の点し口が睫毛、まぶた、眼球に触れないようにする
・まばたきはせず、1分程度は目を閉じる
・点す容量や点す間隔等は厳守する
・他人の処方薬は使用しない
・コンタクトレンズは使用後5分から10分後に装用する
③保存
・使用期限厳守(市販薬3か月 処方薬1か月程度)
・添付文書通りに保存する(遮光、要冷等)
総括
目薬の歴史は長く、特に現在の参天製薬やロート製薬の歴史の深さには驚きました。
また点眼の際の注意事項は認知されてない部分も多いと感じました。
実際の例で目やにが点眼薬の中に逆流りしてしまうケースや、他人に処方された点眼薬を使用して副作用が出るケースなどもあるようなので、注意が日おつようだと思いました。
次回はⅢ検査用点眼薬 Ⅳ治療用点眼薬を紹介します。