講習会 VR ①VRの定義、歴史
本日は先日受講した認定眼鏡士の更新のための講習会について紹介します。
2018年度の神奈川支部の講習会概要
◆1時間目(120分) VRの時代に於ける眼鏡技術者の立ち位置
◆2時間目(60分) 近視
※受講した専門的で複雑な内容をできるだけかみ砕いて紹介するので内容が少し異なってくると思います。
また、簡略化が困難な場合は省略する場合もあります。
VRの時代に於ける眼鏡技術者の立ち位置
1章バーチャルリアルティー(VR)
①VRの定義、歴史
②VR、AR、MRの意味合い
③ウェアラブル端末の特徴
④VR酔い
2章VRと眼鏡
3章VRと両眼視
まとめ
1章VR
ここではVRの定義、歴史や実際の商品・サービス、やVR酔いについて学習しました。
VRのわかりやすいイメージとしてはヘッドマウントディスプレイという大型のゴーグルをかけて、ジェットコースターを体験できるものなどが挙げられます。
①VRの定義、歴史
VRという言葉自体はフランスの芸術家(アントナン・アルトー1896~1948)が造語として用いたのが始まりで、仮想現実として普及させたのはアメリカのコンピューター科学者の(ジャロン・ラニアー1960~)とされています。
仮想現実という日本語は正しくなく、人工現実感であるという意見もあるそうです。
いずれにしても、その場には存在しない環境を知覚できる技術だと考えられます。
VRの原型は18世紀のパリの展示会でのアトラクションだといわれています。
実寸に近い大型船を揺らし、海風や潮の香り、太陽の動き、風景の移り変わりを、送風機や照明、巨大な巻物状の海の風景画を活用して、実際の航海を再現したアトラクションだったようです。
1963年には娯楽施設(ゲームセンター)でテレビ画面の前に座り、頭をはめ込むようにして、3D画像、音、振動、香りを体感しながらできるゲームがあったようです。
ヘッドマウントディスプレイはアメリカの計算機学者のサザランド(1938~)が1968年に開発した単純なCG画像を頭部の左右の動きによって変化させるものがはじまりのようです。
1989年にはアメリカのVPL社がヘッドマウントディスプレイに加え、現実世界で専用のグローブをつけると、仮想世界で物体を動かせるシステムが発表されました。
これがVRという言葉が使われるようになった始まりの様です。
1990年代にはゲームとしてVRを流行らせようとした動きはあったようですが、成功とは言えず、普及はしなかったようです。
2016年はVR元年と言われ、スマートフォンをVRゴーグルにはめてVR体験ができる商品が販売されました。
娯楽だけでなく、医療や介護分野でも利用され、今後さらなる普及、発展すると考えられています。