宮澤良平
薄型レンズの注意点
近年、薄型レンズがメガネレンズのスタンダードになってきました。
薄型レンズは度数が強い場合にメガネレンズを薄く作成できるというメリットもありますが、度数やフレームの形状などを考慮しなければ様々なデメリットが発生します。
薄型レンズの種類
各メーカーや店舗で異なりますが一般的には、屈折率1.60以上の素材のレンズの事を薄型レンズと指します。
屈折率1.67のレンズは超薄型レンズ、屈折率1.74のレンズは最超薄型レンズ等といったように表現することもあります。
また高屈折レンズと表記する場合もあります。
屈折率は【1.50、1.60、1.67、1.70、1.74、1.76、1.80、1.90】といったように複数の種類があります。
屈折率が高いと度数が強い場合でも、レンズを薄く作成できることができます
※屈折率1.80と1.90はガラス素材のみになります。
薄さ比較イメージ画像
薄型レンズのデメリット
≪重さ≫
屈折率の増加とともに、同じ面積当たりの重さを増えます。
度数が少ない場合に必要以上に高い屈折率のレンズを使用した場合は、重さは増えて、厚みは少ししか薄くならないといったケースもあります。
≪強度≫
強度に関しては、薄さで強度が落ちるだけでなく、屈折率が多くなるほど基本的には割れやすくなります。
屈折率の高いレンズは、穴をあけるタイプのフチなしフレームで作成できない場合等があります。
≪にじみ≫
屈折率が大きいレンズはものがにじんで見える場合があります。
これはアッベ数という数値が低いことが原因で、色がずれて眼に入ることでにじんで見えてしまいます。
個人差はありますが、特に気にならない場合もあります。
屈折率選び
メガネレンズの厚さは「度数」「レンズ設計」「フレームタイプ」「フレームの大きさ」「レンズカーブ」「左右の瞳の距離」等が影響します。
屈折率は上記のことを考慮して選ぶ必要があります。
お客様自身でそれらのことを考慮するのは現実的ではないので、当店では様々な事を考慮し、適切な屈折率をおすすめします。
また、度数によっては作成する前にレンズの厚さと重さを比較したうえで提案させて頂きます。
レンズの厚み、重さ比較例
S-6.00 フチなしフレーム
1.60⇒1.67で最大で0.6mm薄くなり、0.2g軽くなる
1.67がおすすめ
S-0.50 フチなしフレーム
1.60⇒1.67で最大で0.2m薄くなり、0.1重くなる
1.60がおすすめ
#薄型レンズ
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