老眼って?
- 宮澤 良平
- 2015年11月5日
- 読了時間: 4分
☆前回の復習☆
前回もお伝えしたように、眼と言うのは眼の表面にある「角膜」とその奥にある「水晶体」が、「網膜」に焦点が合うように光を屈折させることによって「見える」状態になっています。
そして遠視の人は焦点が網膜を通り過ぎる事で、遠くも近くも鮮明に見えない状態になり、近視の人は焦点が網膜より前にあることで、手元しか鮮明に見る事ができない状態になっています。
遠視も近視も度数が強くなるほどそれらの見えにくさは顕著になってきます。

本日は前回お伝えした「近視、遠視、乱視って?」に続き、「老眼」についてお伝えします。
「老眼」というのは一般的に近くが見えなくなる事のように思われているかもしれませんが、実際は微妙に違います。
老眼というのは「調節力」という眼の屈折の力を調節する力の低下によって起こります。
まずはこの調節力について説明します。
◆調節力
調節力というのは眼の中にある水晶体に付随している筋肉(毛様体筋)によって「厚みを変える力」の事です。
水晶体の厚みが厚くなると眼の屈折させる力は強くなります。
つまり、水晶体を厚くすることで一時的に近視の人の様に焦点を網膜より手前に移動させ、手元に焦点を合わせます。
この調節力が、加齢による筋肉の衰えと、水晶体の硬化によって、低下し、老眼という状態になります。つまり、焦点が初めから近くにある近視の場合は、老眼になったとしても近くは見る事ができます。

◆遠視の老眼と近視の老眼
まずメガネを掛けて遠視と近視を補正した状態ですと、焦点は網膜上に位置している事になります。
この状態で近くを鮮明に見る為には近視の人の様に焦点を網膜より手前に合わせなければいけません。
・遠視の老眼
遠視の場合は度数が強くなるにつれて、裸眼の状態だと手元も遠くも鮮明には見えません。近視に比べれば遠くは鮮明に見えますが、先ほどの調節力を使うことで、屈折の力を強め、通り過ぎた焦点を網膜に近づけようと緊張している状態なので、裸眼だと疲れる場合があります。メガネを掛けた状態だと遠くは疲れずに鮮明に見えます。
・近視の老眼
近視の場合は度数が強くなるにつれて、裸眼の状態だと手元しか鮮明に見る事はできません。
メガネを掛けた状態だと遠くが鮮明に見え、外すと近くも見えるという状態になります。
しかし、近視に限らず裸眼で見る場合、乱視があると、ものの歪みを脳で修正して歪みがないように見せているので、脳が疲れる場合があります。
乱視と言うのは角膜と水晶体の歪みの合計値なので、どちらかというと、乱視がないという場合の方が少ないです。
◆45歳を過ぎたら・・・
老眼の進行を食い止める、つまり筋肉の衰えと水晶体の硬化を止めるのはほぼ不可能のです。
老眼の進行は平均的に45歳程度から進み始め、基本的に遠くを見る用のメガネでは手元が見えにくくなります。
その場合、手元に焦点を合わせたお手元用のメガネ(老眼鏡)を掛ければ手元は見えますが、手元用のメガネでは、遠くは見えません。
つまりメガネを二つ持ち、文字など近くを見る時は老眼鏡、普段は遠く用のメガネ、といったように掛け替えが必要になります。
老眼の進行が始まったばかりなら、二つのメガネで十分かもしれませんが、さらに老眼が進むと、遠く用のメガネでも近く用のメガネでもテレビを見たり、パソコンをしたりというのが難しくなってきます。
そこで便利なのが「遠近両用メガネ」です。
遠近両用メガネは遠く、中間の距離、近くを見る度数の全てが入っていて、レンズの下に向かって徐々に度が変化しています。
つまり、一つのメガネで遠くも近くも見えるということです。

遠近両用メガネのデメリットとしては、レンズの脇でものを見る場合、ものが歪んで見えてしまう事があります。
また景色が歪んで見えたり、揺れたりすることもあります。
このデメリットは個人差はありますが、慣れる事で解消されます。
しかし安価なレンズだったり、また老眼の進行が進むほど慣れにくくなります。
《予告》
☆次回は「遠近両用メガネ」について詳しく説明したいと思います。