その「見えにくさ」明るさが原因かも 対策の紹介
宮澤良平
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電気料高騰の影響で、照明を消すことで節電されている方も多くなっています。
しかし、照明を消すことで節電することも大切ですが、暗い中では適切に調整されたメガネを使用しても見えにくい場合や、眼が疲れやすくなる場合があります。
前提としてメガネの度数やフレームの調製等が適切でない場合は、暗く感じたり、見えにくかったりします。
特にお年を召してくると、暗さによる視力の減少は顕著になります。
加齢によって暗く感じる原因
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瞳孔(黒目)の縮小
私たちの眼は、周囲の明るさに対して虹彩が瞳孔(黒目)の大きさを調整することで眼に入る光の量を調整しています。
虹彩は筋肉の働きで調整され、加齢と共に筋肉の働きが低下し、瞳孔が拡大しにくくなり、眼に入る光の量が減少し暗く感じるようになります。
明るさを感知する細胞の減少
明るさを感知する視細胞は、網膜にある「錐体(すいたい)細胞」と「桿体(かんたい)細胞」の2種類があります。
私たちの眼は明るい場所では 「錐体細胞」が働き、暗い場所では「桿体細胞」が働くことで明るさを感知しています。
加齢によりそれらの細胞が減少することで暗く感じるようになります。
必要な明るさの変化
加齢と共に、快適に見るために必要な明るさは増えていきます。
お若いころに比べて倍以上の明るさ(照度)が必要になります。
明るさ調製で対策
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自宅での対策としては、
・自然光を取り入れる
・明るい色のインテリアにする
・照明の当たる場所に移動する
・文字等の見たい対象に間接照明を当てる
・テレビ等の画面を明るく設定する
等が効果的です。
節電は出来なくなってしまいますが、不便を感じている場合はおすすめです。
また、各部屋の明るさに差があると、明るさの変化に対応できない場合もあるので、部屋ごとの明るさを合わせるのも大切です。
カラーレンズで対策
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明るさの確保も大切ですが、夜間に眼に直接光が入ったり、明るすぎたりすると眩しさが原因で見えにくくなる場合があります。
眩しさを感じる場合の対策として薄いカラーの入ったレンズがお勧めです。
サングラスのように濃いレンズは視力が低下しますが、濃度15% グラデーションのカラーレンズなら適度な濃さに加え、文字など見る時に使用するレンズの下方の色が薄くなっているので有効です。
基本的に全てのレンズの製造段階でカラーを入れることができます。
また、カラーレンズは光対策だけでなく、お顔や表情を明るく見せる効果や、肌をきれいに見せる効果等もあります。
眼病に注意
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様々な眼病によって明るい所でも暗く感じる場合や顕著に眩しく感じる場合もあります。
失明に繋がるような眼病の症状の場合もあるので、心当たりがある場合は眼科を受診することをおすすめします。
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