宮澤良平
屈折率の計算式
本日はレンズの厚みを左右する屈折率の計算方法を紹介します。
私が当時受験した、眼鏡作製技能士の前身資格であるSS級認定眼鏡士の筆記試験では屈折率を計算する公式の問題が出題されました。
眼鏡作製技能士の学科試験でも範囲に含まれています。
屈折率とは
屈折率とはメガネレンズの厚みに直結する数値です。
一般的には屈折率が1.50 1.60 1.67 1.70 1.74といったレンズの素材が販売されていて、その数値が大きくなればなるほど、度数が強い場合でも、レンズを薄くする事ができます。
屈折率の大きくすることのデメリット
・度数やレンズの形によっては重くなる。
・耐久性は低くなる
・白地の文字などを見た時に境目が滲んで見える場合がある。
屈折率は、眼の度数、フレーム形状などを吟味して選択する必要があります。
業務で計算式を使うタイミング
この屈折率の計算式は、お持込のレンズの屈折率を調べる場合等に活用しています。
累進レンズや一部の単焦点レンズは隠しマークと言われる刻印がレンズに入っていたり、レンズ購入時のレンズカード等がある場合は屈折率がわかりますが、わからない場合にこの計算式を使用して屈折率を調べることができます。
屈折率の計算式
当店では二つの公式を主に用いて屈折率を計算しています。
屈折率公式①レンズカーブ式
(1.523-1)×屈折力(度数)=(屈折率-1)×(前面カーブ+後面カーブ)
屈折率公式②水中式
屈折率=(1.334×空気中屈折力-1×水中屈折力)/(空気中屈折力-水中屈折力)
屈折率公式①では球面レンズの屈折率しかわかりませんが、専用のカーブ測定機でレンズの前後のカーブと度数を測るだけで、屈折率が判ります。
屈折率公式②では、基本的にどのレンズも屈折率が判ります。
水中の屈折力はアクリルケースにレンズを入れて、アナログレンズメーターという機器で屈折力を測定します。
乱視がある場合には若干計算方法が異なりますが、概ねこの方法で屈折率が判ります。
※レンズの度数が0.25単位なので若干の誤差は出ます。
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