宮澤良平
HOYA累進レンズ性能比較
本日は、HOYA社の正規品の遠近両用レンズの中のインディビジュアル設計の上位4製品の性能比較を紹介します。
インディビジュアル設計とは、メガネを掛けた時のレンズと眼の距離と角度を反映して最適な見え方にする設計の事です。
各レンズには見やすさを向上させる設計が搭載されていて、それぞれの設計に様々な特徴があります。
遠近両用レンズとは
加齢などでピント調節機能が低下した場合(老眼)は、通常のレンズでは一定の距離にしかピントを合わせることができません。
遠近両用レンズは一つのレンズで複数の度数が存在するレンズなので、一つのメガネで複数の距離にピントを合わせることができます。
デメリットとして、レンズの周辺部で見ると、ぼやけたり、歪んで見えたりして慣れにくい場合があることが挙げられます。
デメリットは上位のレンズほど少なくなります。
HOYA 遠近両用レンズ 上位4製品搭載設計一覧
HOYALUX 極(きわみ)
・両面複合累進設計(BOOM設計)
・パーソナルフィット設計
・乱視軸補正
・エルゴノミックインセット設計
・両眼バランス設計
・度数別スマート設計
・側方ナチュララルアジャスト設計
・近用ナチュラルフォーカス設計
・両眼ナチュラルコントロール設計
見え方の異なる遠近デザインタイプ:89種類
HOYALUX 雅N(みやびN)
・両面複合累進設計(BOOM設計)
・パーソナルフィット設計
・乱視軸補正
・エルゴノミックインセット設計
・両眼バランス設計
・両眼ナチュラルコントロール設計
見え方の異なる遠近デザインタイプ:23種類
HOYALUX 望(のぞみ)
・両面複合累進設計(BOOM設計)
・パーソナルフィット設計
・乱視軸補正
・エルゴノミックインセット設計
・両眼バランス設計
見え方の異なる遠近デザインタイプ:10種類
HOYALUX 紬(つむぎ)
・両面親和累進設計
・パーソナルフィット設計
・乱視軸補正
・エルゴノミックインセット設計
見え方の異なる遠近デザインタイプ:3種類
紬と望の違い
①基本設計の違い
紬の設計が「両面親和累進設計」に対して望の設計は「両面複合累進設計(BOOM設計)」を採用しています。
「両面親和累進設計」はレンズの外側で見え方のサポートしているのに対して、「両面複合累進設計(BOOM設計)」は縦方向の見え方を外側、横方向の見え方を内側に配置することで、手元の見やすさと視野の広さを実現させています。
「両面親和累進設計」
「両面複合累進設計(BOOM設計)」
②両眼バランス設計
紬になく、望に搭載されている設計として「両眼バランス設計」が挙げられます。
左右の度数差を補正して設計することで、両目で見た時の視界がクリアになります。
望と雅Nの違い
①両眼ナチュラルコントロール設計
望になくて雅Nに搭載されているのが「両眼ナチュラルコントロール設計」です。
近くを見る時の左右のゆれ、ゆがみと左右の上下方向の見え方のずれを改善しています。
雅Nと極の違い
①側方ナチュラルアジャスト設計
極のみに搭載されているの「側方ナチュラルアジャスト設計」。
近くを見る時の左右全体のゆれ、ゆがみと左右の上下左右方向の見え方のずれを改善します。
パソコンなどの距離が見やすくなります。
②近用ナチュラルフォーカス設計
極のみに搭載されているの「近用ナチュラルフォーカス設計」。
近くを見る時のゆれ、ゆがみを改善し、遠くの視野を損なわずに視野を広げます。
スマートフォンやタブレットなどを見る時の見やすさが向上します。
③度数別スマート設計
遠くを見る時の近視、遠視、近くを見る時の近視、遠視の度数を考慮し、度数の最適化を行い見やすさを追求した設計です。
度数が強い場合に、特に効果を発揮します。
④HOYALUX 極 Fieldセレクター
見え方の異なる遠近デザインタイプが雅Nの23種類から極は89種類に増え、様々なライフスタイルに適した見え方が選べます。
「HOYALUX 極 Fieldセレクター」は極専用のアプリとブラウザで、ライフスタイルに関するアンケートや、様々な数値から適したデザインタイプを選択する補助をすることができます。
まとめ
遠近両用レンズのグレードは複数あるにもかかわらず、あまり知られていないのが現状です。
しかし、遠近両用レンズが使いにくいと感じている方の中には、グレードが原因の場合があります。
遠近両用レンズのグレードは度数・加入度の強弱や、メガネの使用環境、使用履歴、求める快適さ、ご予算等を吟味して選択する必要があります。
ご自分で選択するのは難しいと思うので、藤原メガネでは専門的知識で遠近両用レンズ選びのサポートをいたします。
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