遠近両用レンズのグレードの違い
- 宮澤 良平
- 2016年2月25日
- 読了時間: 3分
本日は遠近両用レンズのグレードの違いについて紹介します。
当店が正規取扱い店に認定されているニコン・エシロール社の「AIシリーズ」は
最上級グレード、プレミアムグレード、ハイグレード、スタンダードグレードの4つに段階づけられています。そのすべてのグレードに「サイクロン設計」と「収差フィルター面」を採用しています。

サイクロン設計と収差フィルター
AIシリーズの特徴ともいえるのが「サイクロン設計」です。
この設計は、光学設計者 の人工知能プログラムを用いて、一つ一つのレンズをお客様の眼に合わせてレンズを作製するニコン社独自の設計です。
遠近両用レンズのデメリットである、歪みや視野の狭さを極力取り除き、裸眼の様な視野を目指す、国内最高水準のレンズ設計です。
「収差フィルター」はレンズの裏面に歪みの原因である「収差」を除去する度数を入れ、レンズに合わせて収差を隅々まで取り除きます。
この二つの設計はAIシリーズ全商品に採用されています。
AIエントリーとAIスムーズ
AIエントリーとAIスムーズはAIシリーズの中ではスタンダードグレードに位置付けられています。
違いとしては、AIエントリーが遠くの視野が広く、AIスムーズが中間から手元の視野が広いという特徴があります。
スタンダードグレードに位置付けられていますが、設計は視野を広くした「サイクロン設計」で、遠近両用レンズの中では高い性能と言えます。

AIオリジナル
AIオリジナルはAIエントリーに「見え心地チューニング」というゆがみと両目の見え方を調製する機能を加えて、さらに視野を広くしたレンズです。
「見え心地チューニング」はレンズ周辺部の歪みをできるだけなくし、両目の見え心地のバランスを調製し、クリアな視界を実現しています。

AIサイバー
AIサイバーはAIオリジナルに「フェイスプロフィール」という機能を加えたレンズです。
この機能はレンズの眼に対する「縦の角度」と「横の角度」、そして「距離」を測定し、レンズの性能を100%発揮させます。

シープラウドAI
AIシリーズの中でも最高峰に位置するのが「シープラウドAI」です。
先に紹介した様々な機能に加えて、「フレームシェイプ」という機能を加えています。
通常のメガネレンズはレンズの形状にかかわらず、丸い生地の状態で見え心地を一律にして設計されます。
その丸いレンズの生地をメーカーや販売店が、フレームと合うようにカットします。
そのため、丸い生地の状態では最適な設計でも、フレームに収められたレンズがお客様の目に最適とは限りません。
フレーム・シェイプ機能はレンズ形状を分析し、その形状の中で最適な見え心地になるよう設計するオーダーメイド仕様です。
お選び頂いたフレームに合うようカットしたレンズの形状で、ベストな見え心地を引き出します。
EndFragment

以上のようにAIシリーズではグレードが上がるごとに様々な機能、設計を追加することで、視野を広くし、見え心地を良くしています。