宮澤良平
メガネの掛け外し 視力への影響
メガネの掛け外しは視力に影響しない場合と、影響する場合があります。
本日は、メガネの掛け外しの視力への影響について紹介します。
視力への影響とは
ここでいう視力への影響とは、近視、遠視、乱視、プリズム等が原因で眼が疲れやすくなり、一時的に視力が低下、もしくは視力が安定しないことを指します。
その場合は眼病などではない限り、多くの場合で適切なメガネを掛けることで視力の低下が解消されます。
また、適切ではないメガネの使用や、メガネが必要なのに使用しない場合でも視力に影響があります。
掛け外しが視力に影響しない場合
・左右差の少ない近視のみの場合
遠視、乱視、調節力の低下がなく、近視度数が左右同程度の場合は、遠くを見る時や日常はメガネを使用し、近くの文字などを見る時はメガネを外すといったように掛け外しをしても視力に影響はありません。
また、不便がなければ運転中のみや授業中のみにメガネを掛けても問題はありません。
・調節力の低下(老眼)のみの場合
近視、遠視、乱視等が左右ともにほとんどなく、老眼のみの場合は、遠くは裸眼、近くは老眼鏡といったように掛け外しをしても視力に影響はありません。
しかし、加齢により老眼が進行すると、テレビを見る程度の中距離も見えにくくなり、老眼鏡とは別に中距離用のメガネやパソコン作業用の中近両用メガネも必要になります。
掛け外しが視力に影響する場合
・遠視、乱視が一定以上ある場合
遠視、乱視が一定以上ある場合は、遠くや近くがよく見えていると感じていても裸眼で長時間過ごしていると眼が疲れやすくなり、視力が低下する場合があります。
それらの場合は、メガネの「掛け外し」ではなく、普段用メガネと老眼鏡を「掛け変え」をするか、遠近両用メガネ等を常用することをおすすめします。
・左右の眼に度数差がある場合
左右の眼で度数差がある場合は、適切なメガネをかけないと遠近感や立体感が低下したり、眼が疲れやすくなり、視力が低下する場合があります。
左右の視力が同じでも左右の度数差がある場合もあります。
その場合も、メガネの「掛け外し」でなく、普段用メガネと老眼鏡を「掛け変え」をするか、遠近両用メガネ等を常用することをおすすめします。
・治療用メガネの場合
弱視治療等のための治療用メガネの場合は、快適に感じなくても医師の指示がない限りは常に装用する必要があります。
常用しないことで、治療の遅れや、視力が低下したままの可能性があります。
適切ではないメガネの使用の影響
メガネが適切ではない場合は、掛け外しだけでなく、使用していると眼が疲れやすくなり、視力が低下する場合があります。
今の眼の状態にメガネが適切かどうかメガネ店で確認する事をおすすめします
また、治療用メガネ以外で掛けていて快適でないメガネの場合は、無理に使用せず、なぜ快適でないかをメガネ店に確認することをお勧めします。
適切ではないメガネとは
①レンズに傷やコート剥げがある
レンズの傷やコート剥げは、光が乱反射して眼に入ることで見えにくくなり、眼の疲れに繋がり、視力の低下の原因になります。
見えにくいと感じていなくても、視力の低下の原因になる場合もあります。
レンズの傷やコート剥げは修理が出来ないので、大切にお使いください。
既にレンズに傷やコート剥げがある場合は、交換することをおすすめします。
②度数が適切ではない
近視、遠視、乱視、プリズムとそれぞれの左右のバランスが適切ではないメガネの使用は、よく見えていると感じていても、眼が疲れやすくなり、視力の低下の原因になります。
度数は平均2年半程度で変化します。
度数は少しずつ変化する場合が多く、ご自分で気が付かない場合もあります。
見え方の確認だけでも承っております。
③アイポイントと光学中心の位置が適切ではない
「アイポイント」・・・メガネを掛けた時にレンズの視線を通る位置
「光学中心」・・・レンズの一番快適に見える中心
アイポイントと光学中心がずれて加工したメガネは、度数が適切でない状態と同じ症状が出ます。
度数が強い場合や遠近両用レンズなどの場合は特に見えづらさを感じやすくなります。
アイポイントと光学中心を一致させるためには、左右の瞳孔間距離の正確な測定と、メガネを実際に使用する時のアイポイントの高さの正確な測定、それらを考慮した正確な加工必須です。
④フィッティングが適切ではない
フィッティング(フレーム調整)が適切でない場合は、掛け心地が悪いだけではなく、アイポイントと光学中心がずれてしまいます。
フレームは日々の掛け外しなどで変形するので、メガネ店でマメに適切にフィッティングする必要があります。
まとめ
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